ミニ・セミナー第9回

 林会員が「科学と戦争動員」をテーマに話題提供を行いました。明治維新以降の気象学発展の過程で、純粋な興味と使命感を持ち困難を乗り越えて発見した現象が、思いがけず戦争戦術に利用された実例をあげて、その社会背景を解説するとともに発見者の心情を探る作業について解説しました。具体的には、「ジェット気流」を発見した大石和三郎と第2次世界大戦末期のアメリカ本土爆撃を目標とした「風船爆弾」の関係を取り上げました。発見者の心情を探る際の視点や戦術としての無意味さについても言及しました。

 

20232月例会)